キャンディバレンタイン

※ブン太・菊丸と幼馴染、ブン太勝ちの不二VSもの(他所様の不二ヒロインを承諾済で借りた結果全然違う風になったので改造してみた代物@)
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「よぉ、

 コート脇に幼馴染を見つけて声をかける。
 本当は、昔はお隣さんで……でも再開したての頃、彼女にそれを告げると、目をぱちくりした挙句、「うそ」とかいってくれた苦い思いもある。
 あのときは、「本当とはいってねーしなぁ。ま、どっちでもいいだろぃ」 とか笑ってごまかしておいたのだけれど。

「ブン太君?」

「そ」

 今はうろ覚えながら思い出してくれたから、なんでもないように軽く答えて、驚く彼女を手招いた。

「練習をさぼって、遊びに来てんじゃねーぞ?」

 ジャッカルもつれてきてるし、これで偵察ってやつになんだろぃ?
 つーか、ついさっき、が見えるまで一応試合もしてたし(無理やり、菊丸たちとさせられたっつーか)。
「でも、なんでブン太君がここにいるの?」
 首をこくんとかしげた標準よりちっちゃい頭をぐりんぐりんなでてやりたかったが、試合したばっかで俺あせくせーし。ここは我慢。
 ……と、近づいてきた嬉しさと触れられない複雑さで、百面相になった俺に、声がかかった。

「シャワーを使うなら、いいぞ」

「あ、まじ?」

 手塚は話の分かるやつで(真田とは比べものになんねーの)俺はありがたく、それに乗って、借りることにした。

「悪ぃけど、ちょっとまっててくんねー?」

 ジャッカルはどうしてかって?
 あー、さっさと先にいきやがったよ、あのハゲ。
 投げられたタオルをキャッチして、バッグを持つ。
 ……と。
 後ろからヒヤッとする空気。

「……手塚、僕の方が先に使うんじゃなかったっけ?」

 しいて言えば絶対零度の微笑み。
 にこやかだけれど、冷たい声がふって、何となくうちの部長を思い出させられる。後ろから現れたのは確かめるまでもなく、を気に入ってるアイツだ。アイツ……。

「客人に無理な試合をさせてしまったのはこちらだからな」

 菊丸も乗ってたっちゃ乗ってたからだろう。
 きっちり1ゲームしたお駄賃(老け顔だし、そんな感覚か?)とばかりに、手塚があの魔王をいさめてくれる。
 魔王、不二は敵だ。

「あ周助く……」

 ほら、駄目だろ、、そんな名前よんじゃ。
 いつの間に、仲良くなってたんだか。

「小琴はここにいろよ」

 ばふっ。
 寒そうだから、つかってねージャージをかけてやって、さっとシャワーのある棟のほうに歩いていく。
 不二は大方何もいえなくなってんだろうが、知らねーや。

「欲しいもんは奪うまで、だろ」

 手を伸ばせない人間なんてしったこっちゃない。
 幸村みたいに、もっと強気ににこにこ脅しをかけりゃいいのに、不二は俺にそれができないでいる。
 なんでかって?
 そりゃ……

「ブン太君、ありがと」

 こいつが俺になついてるからだよ。悪ぃか?

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 戻ってきた頃、案の定、彼女はうとうとしかけていて……
 いつもなら当然のように誰かしらが彼女をささえてるのに、何故だか今日は俺のジャージを抱きしめてるから……

「おい、寝んなよ」

 風邪引くだろぃ。
 ジャージを取り上げるのもしのびなくて、それごと横に座ってだきしめてやった。

「ん……」

 絡められる指先がちっちぇーのに、あったかくて、びくっと震えてしまった。

「寝てりゃ可愛いんだけどな」

 起きるとこれはこれで、わりと動き回るし。
 ま、妹みたいなところで、俺も……

 ――てそれは嘘か。
 俺は意識してんぜ?
 そりゃ。
 こんなあったかい塊、他にねーし。
 やわらかくて、指が間違えてふれた唇なんてもう……その中に誘いこまれそうなほど……

「おい、冷たくなってる」

 そうだ、いつもよりはずっと冷めてーよ。

「そう?」

 起きたのだろう 
 むくっとひざから覗き込んだちっちゃい物体。
 仕方ねーやつ。
 あごだけ持ち上げて、髪をなでつけながらこっちにもってきて……
 ちゅっ。
 音をたててキスしてやった。

「ぶっ……」

 真っ赤。
 うわー茹蛸。
 けど、な、

「これで あったまったろ?」

「う……」

「それとも、嫌だった?俺とすんの」

「……ううん」

 ……。
 ………て、俺のほほも熱くなる……。
 つられたんだ、わりーか。

「な、何をしてっ」

 後ろでふるふるさりげなく震えてる不二がいるけど、知らねー。
 さりげなく怒ってる菊丸のことも(あいつ覚えてねーけど、と俺とアイツであそんだのに薄情じゃね?)知ったこっちゃない。
 ……いや、むしろ、今は俺もなんつーか……ライバル意識する前に……なんつーか……

「照れてるの?」

「………」

 ……ばれてんのかよ。

「まいった」

「?」

 きょとんとする可愛い彼女の唇をもう一度だけ味わって、

「好きって気持ち、あったかくなんだろ?……俺のであったかくなってろよ」

 ……いってから気づいたけどすげーやばそうだよな(今のってセーフ?)
 ま、いっけど。

「ブン太君……気障」

 くすくす笑いながら、でも実は真っ赤なままなお子様。
 まだ意味わかってねーんだろうな。

「そのうち、俺が教えてやるよ」

「?」

 きょとんとしてる顔が、憂いを帯びて、涙目が俺を求めて、小さい手で何とかシーツをつかむ
 リアルな妄想にさすがにやばくなってくる(男の子だからしゃあねーんだよ)けど……

「いつか、な?」

 キスくらいは、もう一回もらっとくぜ。
 悪ぃが誰にもわたせねーから。






【オマケ バレンタイン的補足】

「ねぇ、ブン太君、今日なんで来たの?」

「………」

 14日だからとはいえねー(いいたくねー)

「あのね、でもラッキーかも。私、早く委員会終えて、そっちまで遠出するつもりだったんだよ」

 それって……まさか――

「へ?」

 ぺたん。

 振り向く前に、ぺたっとオデコに何かはっつけられた感触。

「ちっちゃくて、ごめん。でもブン太君の……手作りだから……」

「…………」

 えーと……これは……?
 えー……そういう展開?ってことでいいんだよな?

「本当は、甘いの好きって思い出したからケーキとかって――」

「いい」

「え?」

「これくらいでいいんだよ」

 それ以上は……言って欲しい気もすっけど、何か失敗とか不安とかで無駄に頭を悩ませてそうだから、よ。
 こんなとこ(校門)でキスするわけにもいかねーから、言葉で封じてやる。

「これ以上太ったらまずいだろぃ?」

 ……こんな言い訳、不本意だけどな(俺は太ってねー!断じて)
 クスッと笑って、「よかった」と呟くが可愛いから、そういうことにしておいて。

「あ、けど、一ヶ月後もちっちゃいの用意しとくな。太ったらやべーだろ?」

 一言多くて叩かれた。(ま、痛くないし。怒ってんのも可愛いとか言ったらマジでぼこぼこにされっから言えない程度のパンチではある……か。)

 END



メッセで適当にシリーズB 甘いな……何故か。ブン太のイメージは何故だか成長した某犬キャラと被る………声も、何となく。

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