SIDE 滝
いつからか跡部がと接する機会が多くなってることに気付いた。
実際、仲は悪くないと思ってた。
俺とあったくらいだから跡部も気に入るはずだよ、って跡部には自分からいってたくらいだから。
「でもな、滝はん。ええん?このままほうっておいたら跡部のやつ、煮詰まるで?」
「うーん……」
そうかな?のことだから、そう下手にことは運ばないと思う。
それに跡部もそこまで柔じゃない。
「……あかん。しんじられへんわ。……なにかんがえとんや 自分。俺やったら絶対無理やで。彼女、跡部にさしだすんなんて」
「差し出した覚えはないよ」
「せやって、ほうっておいたら同じやん。-―って結局影でやることはやっとるみたいやし」
俺もうかかわんのやめてもええ気してきたわ。と、忍足は、こっちに強引に押し付けたのと同じ珈琲種類の紅茶の缶(俺のは珈琲だ)に口をつけてぼやく。
それについては、……まあ事実なのでノーコメントで通しておいた。
というよりも、むしろそれこそが問題なんだから、いいんだけど。
――が本当のところどうおもってるかは疑ってない。
「だから平気なんだ」
こっそり科学室から俺を見つけたに、こそりと手をふり、忍足に告げれば忍足は「ああ……」と納得したようだった。
「そう簡単にきれへんもんな……」
例え跡部のよさをわかるであってもが自分を選ぶことは分かっている。
――それだけ長い間そばにいて……支えられていた。
実際、レギュラー落ち(補欠入りはしたけど)で凹んだ自分を励ますでもなく……その理由までくんでくれたのは彼女だけだ
(どこかで忍足や、跡部に……必ず勝てない自分を認めて、諦めてた。挑戦することをわすれてしまった自分に嘆いていることまで見通してくれるのは間違えない。だけだ)
――だから平気。
そこまで「自分」を分かられてるのは、がいい子だからではない。
根本的に優しくても、彼女はそこまで人に興味をもたないと……いってしまえば自分側の人間だと知るからこそ、言い切れる。
自分は特別なのだ、と。
ただ、一つ気になるんだとすれば……
「そこまで分かっとるんやったらまあ……」
忍足はまあええわと流してくれようとしたのだろう。
だけれど、その前についついため息を漏らして引き止めた。
なんでか? そんなの決まってる……。
――珍しく愚痴りたいときもあるんだよ。
日吉にいうわけにもいかず……ましてや跡部には言えない。ジロがいれば捕まえたんだろうが跡部が絡むと(漏らされるから)言うのはどうかとも思う。
「…はいいけど俺が問題だったりしてねー……」
「へ?」
首を傾げられたのも無理はない。
要するに……
言ってしまえば、足りないのだ。
彼女と居る時間が、今だからこそ。
練習に集中するにせよ、何にせよ、隣にいるのが当たり前だったものを一瞬でも遠ざけるておく意義はない。
――依存しすぎだと心配する気持ちもわかったけれど。
跡部が彼女にひかれていなくともどうしようもないことがある。
「……ごちそうさま、っていうてええんかな」
もっと深刻な問題かもしれないけどね。
笑って流せば、肩をぽんとたたかれた。
香水の匂いよりももっと朝の、の匂いが脳裏にこびりついいてはなれない。
甘く感じるから跡部のそばにやりたくないんじゃない。ただ自分のそばにいてほしいんでもない……今隣にいないことが不自然だと思うのだ。また一つため息がもれた。
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