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好かれた理由がわからない。
* * * * * *
数日前から観月は変だった。
試合に負けたことは聞かされたけど、その後は大分安定していたのに。
何があったか、聞いたらきっと荒れるだろうね。
既に、聞きたいと思ってる私に気づいて、自嘲している観月がにくい。
「どうしたの?」
こうなると、こちらからきくなんて癪だったのだが、聞かなければ聞かないで観月は一人勝手に落ち込んでいってしまう。
何となく悟っていた私は、そっと尋ねた。
我ながらタイミングは完璧。
観月は嫌そうな顔をして(予想通り)、でも、「後輩の扱いが難しいんですよ」と告白した。
* * * * * * *
「難しいね。……でも信用はされてそう」
一通り話をきいてから、私は何とか咀嚼して、コメントする。
後輩とその兄と、試合。
詳しくは分からない部分もある。
だが、大まかにいって、納得のいく経緯だった。
「かもしれませんね」
大人びた微笑で観月は笑ったが、後悔してるかと聞いたら、案の定「NO」の答えが戻った。
なんのことはない、観月は学校のことが好きで、人よりちょこっと自分の居場所と義務を心得ているだけだ。でも、その子のこともとても大切に思っているのだろう。
――もっと子供ならいいのに……。
子供のくせに、といわれるかもしれないが、そういうやけに器用貧乏な生き方しかできない子供もいるのだ。
先生は一律に「子供」としてみているから、ここまで優等生じゃなかったらきっと煙たがられるんだろうなぁ。
綺麗な彼とは釣り合いが取れないながら、どこか「似た者同士」を感じて、私は提案した。
それは単なる思い付き、
一昔前に流行ったCMを思い出しただけ。
「『綺麗なお姉さんは好きですか?』ってやつ」
観月も確信するように、その子は今も観月を嫌ってなんてないはずだ。
ワンクッション、誰か関係ない人間が入ってカウンセリングしてあげればうまくいくように思えた。そしてその役割は、部外者ながら私が打ってつけだと思えた。
観月はあからさまに顔をしかめた。
それでも、軽い承諾のやり取りがあって――ムカつくことを言われたがいつものことだからスルーした――それから、『【私】である理由』を尋ねられたので答えた。
「人懐っこいでしょ?」
「そういいつつ、貴女は肝心なことを話さない」
「鋭いな。……けど、余裕があってそうしてるわけじゃないから……」
言ったら嘘になりそうでいや。
自分を語る人間なんて信じない。
『だから観月が心地いいのだ』と私は薄々気づき始めていた。
「弱気は貴女に似合いませんよ?」
寄りかからせてなどくれない観月の意地悪なところが実は結構気に入っていたりする。
もっと言えば、これも好きってことなのかも……認めたくないし、認めても言わないけれど。
「そっちこそ。二言はないよね?」
「ええ」
「じゃあ日曜日に」
「迎えに上がります」
「ううん、いい。いつも通りで」
特別だと思われても困るでしょ?と言外に含んだつもりだったが、観月は肩を落とした
何よ?
無言で問う。
「方向音痴がここまでたどり着けるはずないでしょう?【いつもどおり】なら」
「…………」
場所はきいてるし、微妙にわかったつもりでいたけど……よくよく考えるとあまり自信がない。
ぐうの音も出ないとはこのことだ。
その後さんざん馬鹿にされて、ああだこうだ言われた。
でも、観月が「(本当に)いいんですか?」と聞いたときの不思議そうな顔と、「観月への恩返し」だと教えたときのなんともいえない表情(勘違いしてるに違いないから、すぐにきちんと言い含めた)にやられてしまったものだから……得意じゃないのに、少しだけ女の子らしくいようと決心した。
それが失敗のもとだとは思わない。
裕太に接した私は紛れもなく「素」だったから。
――ただ、観月の前の私と違うだけで……。
* * * * * *
ファーストコンタクトから問題解決まで二週間。
……といっても実際裕太と話したのは三日で、問題はあっけなく流れた。
結局洗いざらい裕太から事情を聞いて、観月は理解されにくいと痛感しながらも、彼が観月の厳しさを勘違いはしていないという結論に達したから。
「観月さんは、自分に対しても人一倍厳しいから」
と、納得する裕太を見て、私は思わず「観月、いい後輩をもってよかったね」と言ってあげたくなった。
なんのことはない。
カウンセリングも何も、私は観月側の人間で、もしも裕太が観月を見下げたり百パーセント信頼できなくなっていたりしたら、その地点でフォローに入るのは難しくなっていたと思う。(出来なくはないし、引き受けたい上やってのけるのが私の信条。けど、もしそんな状況だったら心情的に私まで苦しくなってたはず)
観月に「気にしないで、【後悔】してなさい」と、彼だけにわかるような言葉をかけて、この件は終った。
でもって……
「うーんなんで?」
私は三週目も、学校外の休日用コートに出入りしていた。
気づけば私は普通にそれを許可されていたのである。
練習を見るのはわりとすきで、飲み物作りと怪我人救護なら大得意(元運動部怪我常連を舐めるな!)だったことも助けて、私はすっかり休日専用のマネージャ補佐が定着していた。
うち(青学)もエスカレータ式だから塾と学校でしっかり勉強してさえいれば、休日含め後の時間は手漉きなのだ。
「先輩!来てたんですか?」
一番に気づいたのは木更津(人を見透かす人、好きだけど何となく苦手な不二兄属性)で、話しかけてきたのは裕太だ。
嬉しそうだなぁ(犬みたいだと思うが言わないでおこう)
兄より性格は断然いい。
最近親しくなってきた不二周助を思い浮かべると余計に笑みがこぼれる。
あんなのがいる環境にも負けず育ってきてるんだと思うと……このままいい子に育ってと願わずにはいられない。
「うん、近くを通ったから寄ったの」
「今日は観月さんはいませんよ?」
「あー別に観月は関係ないから」
含むところはないようだったが、気持ちを言い当てられてしまったようで微妙。
すっと切り替えて、練習の様子を聞く。
「もうあがり?」
コートの整備に入っていたから、半端な時間にきてしまったかと尋ねる。
何事かとそばに来た赤澤は「早く入れ。試合練習だ」とこれまた「私、定着してるなぁ」と思わせるような嬉しい言葉を返し、指示を出しに戻った。
「へえ試合かぁ」
「観月も四番手で出るよ。オーダーは観月のものだから間違えなく遅刻で混ざるつもりだろうね」
情報提供有難う、木更津。
――君にはばれてるね?
「他の試合も楽しみ。ダブルス以外でやるんでしょ?」
――観月だけが目的じゃないんだよ?
「そうか……、ああそうだね。相手は裕太か」
納得してくれてありがたい。
よこで何が何だかわかっていない柳沢@アヒルが、「ダブルスもやるだーねー」とかほざいてるから「赤澤、ダブルスに目覚めちゃったしね」と冷めた目で返しておいた。
当然アヒルは嫌いじゃないがからかったときの反応が楽しいのは、このへんの人たち(木更津、観月)に激しく同意なのだ。
案の定「相変わらずつめたいだーねー」とわかりやすく肩を落としている。
最早私は「女」でなく、単体としてここでの地位を確立してた。
うちの学校でなんかより、ずっと自然なのが可笑しい。
「久々。よろしく」
「よろしくお願いします」
木更津はラケットを手に取り裕太に渡す。
受け取って、挨拶した裕太はこちらをむき、視線が一瞬ぶつかる。(すぐ逸らされちゃうんだがね)
「先輩、まだいますよね?」
「うん、みんなの応援してる」
返したら、真っ赤になった。
可愛い可愛い。
わるくないね、部活も。
素直にそう思って、ふと思い出す。
自分の所属じゃなくて、うちのテニス部のこと(自分の所属はとっくに辞めてる)
「あれ?私、うちのテニス部の練習見たことない」
「「「「え?!」」」」
「何よ、赤澤まで」
そこまで吃驚するか?普通。
「だって、可笑しいだーねー。他校は見て、自分のところを知らないだなんて変だーねー。大体はマネの仕事も慣れてるだーねー」
「ほんとなの?」
木更津まで畳み掛けてくる。
「本当よ。マネなんてどこの部でも同じっしょ?部活してた頃、怪我だらけで一通りのことはその間に覚えさせられたし。偶々ここが居心地よくて、なおかつ役立てそうだから手伝ってるだけで、テニスに特別興味なかったから」
「すげーな……」
赤澤に呆然とされてしまった事の方がずっとショックだ(失礼)
「青学っていえばテニスだろ」
赤澤は言うが、どうなんだろ?
「そう?吹奏楽も上手いよ?それから演劇と、男バス。野球もそこそこだったかなぁ。テニスが特別じゃないよ?」
「そうなのか。けど、ここで見学してるお前楽しそうだぜ?」
「此処のならね。青学ほど五月蝿くないし」
「学校だと偵察が入るからな」
いえいえファンだよ、うるさいのは。
本当にテニスに興味などなかった。
観てるうちに面白くなってきたのは事実。
けど、観月がテニスの話してなければ、きっと今も――。
「じゃあ兄貴の練習も見たことない……とか?」
きいたのは裕太。
「そっか。不二ってテニス部だったっけ」
そこでようやく思い出す始末。
「素ボケ?」
失礼な。木更津め。
「同じクラスだけど、話し始めたの最近だから。きゃあきゃあ言ってる女の子は友達にいないし、情報が回ってこない」
「なるほど」
納得されるのも微妙に癪ですが。
「最近まで裕太の兄がアレだなんて思ってなかったからテニス繋がりも浮かばんわ。この前始めて聞いたのよ?ね?」
話をふると裕太は頷いて、
「まさか兄貴のテニスまで知らないとは思いませんでしたけど。アイツ、やたら騒がれてるから……」
「それは知ってる。ウザそうにしてるよね?」
「え?わかるんですか」
「そりゃね。見れば普通わかるでしょ?」
嘘だ。
わかんない馬鹿女も多い。
それを薄ら笑うのが不二という男だ。
私は彼のひねくれたところはちょっと好きで、ちょっと駄目。
観月みたいに、薄ら笑うのも苦手なタイプとはうまが合わないんだろうなぁと納得がいく。
彼らに属性があるとしたら、私はちょうど中性なのだろう。
似たもの同士だと笑った観月と、似てるんだってといいながら哂った不二との……。
それから、ふと二人に似ていない点を考えてちょっと笑った。
不二と観月の共通点はこの子だ。
私はそこまで惹かれない。
いい子で、守ってあげたいとは思うが目がまぶしい。
眩しすぎて閉じたがる観月とも違って、どこか自嘲しながら見守る不二とも違う。
何となく遠い感じ。
「……俺、やっぱり兄貴の考えはさっぱり読めないんですけど」
「うん、それでいいと思うよ。根性曲がってるもん、アイツ」
「やっぱそう思います?そうっすよね」
裕太、ストレスたまってるなぁ。
今週家に戻ったって言ってたっけ?
取りあえず、っと。
「でも嫌いじゃないでしょ?お兄ちゃんのが大人げないから我慢してやって」
クラスメートのよしみでフォロー。
嫌い嫌い言ってても、身内の悪口言われたくないだろうから、これでさっと切り上げ。
こっちも本当は好きなんだろうね。観月んときよか複雑ってあたり兄貴自業自得くさいけど。
「さて、試合いいの?」
いつの間にか赤澤はコートへ入ってた。
うわ、既に6−0
さすがは部長。
シングルスお手の物ね。
「裕太、番だーね」
アヒルが呼びに来た。
「あ、はい。じゃいって来ます」
「うん、頑張って」
会話はここで打ち切り。
後から観月が入って、軽く流して練習も終わり。
恙無く、塾の宿題やるために観月についていって、皆といつもの辺りで別れた。
ごく普通の、ここのところの「日常風景」だ。
違うのはそのときの観月。
帰りがけに「送りましょうか」と名乗り出た裕太に、いつもなら面倒を押し付けるヤツは「いえ結構です」と私より先に断ったのだ。
それから……
「ねえ、さっきの何?」
宿題の答え合わせのために入った喫茶店で、ノートを開きながらさっきの言葉を聞けば、
「何のことですか?」
なんて済ましている観月。
だが、さっきはせっかく空気が戻った裕太に、観月ときたら素っ気無く、「この人、方向音痴で自分の家の説明もろくに出来ないんです」なんていった。「だから僕じゃなきゃ無理ですよ」と、つけたしかねない勢いで……。
そのせいも手伝って、二人きり、プリントのわからない部分を埋めながら私も妙に緊張していた。勝手な期待であってもそれがヤキモチだったらいいのにと思ったりして。
でも本当の理由も少し分かっていたから――たぶん、裕太への心配なのだろう――少し切ない。それですら、一緒にいられることは純粋に嬉しくて、頭くる。――……塾以外で会う時間なんて限られてるから。でもって観月といるのは好き。会話が楽だし、楽しいから。
――頭にくる……。
イライラが伝染したのだろうか。(まさか?)
ミルクティーのカップの中身が三分の一になった辺りで、観月の変調に気づいた。
何となく機嫌が悪そうな……
「もう終ったんだし、色仕掛けなんてしないよ?ましてあのタイプに」
そう不安を和らげようと釘を刺したら、冷たい調子で返された。
「分かってますよ、貴女の好みなんて当に」
告白じゃないんだからやめて欲しい。
……というか告白してしまったようで気恥ずかしい。
「ならいいけど」
微妙に伺うと、向こうも自分で言ったことにはっとしたらしい。
慌てて口を塞いだ。
「……」
「……」
うわ……
何この沈黙?すごく嫌だ。
気持ちが見抜かれてるかどうか分からず――もどかしい。
だから私の好みは目の前にいるアナタですよって言ってしまいそうになる。
空気が戻ったのは観月の一言、
「裕太君が」
方向転換にはなったけど……。
――なーんだ。つまんない。
伝わってないのかとほっとしながらもどこか残念で、私は俯いてノートを見つめていた。
だから、今日数度目のフェイクにやられたのは必然。
「貴女の話をするんです」
「へ?」
「楽しそうに……」
「何それ?(私への)ヤキモチ?」
裕太に慕われる先輩は自分だけでいいとでも?
そう聞きかけて、凍った。
つい見つめてしまった観月の瞳が怖いくらい真剣だったのだ。
あれ?
もしかして……。
「そうかもしれませんね」
真面目なままの調子で、観月は言う。
――……いつのも意地悪じゃない?
「平気だって、裕太は観月が一番だから」
「なんですか、それは……。僕はそういう意味でいったんでは――」
「裕太のこと、大切なくせに」
弟みたいに。
あの兄貴とは違うけど、本当に後輩として大切にしてあげたい気持ちもあるくせに。推薦という大人の目から何とか逃そうとしているくせに。
義務の為のその業は行き過ぎでもあるが、決して保身じゃない。
――観月、分かってんだよ?
そんなことを考えていたものだから、さっきの暗い目を忘れた。
「からかわないで下さい」
そういった観月は、既に元に戻っていて……
だから――
「安心だね?もう平気みたいだよ……」
「……ええ……感謝してますよ……」
ついつい前の件と摩り替わってしまって。
このときは私はまだ気づいていなかった。
観月の様子のわけにすら……。
* * * * * *
観月の言葉の意味に気づいたのは数日後。
不二にしつこく聞かれたときだった。
不二自身、まさか私がそれがきっかけで裕太の気持ちに気づくなんて思いもしなかったのだろう。最初は、こちらが陥落させようと企んでたんじゃないかと疑っていた節が多いにあったが、すぐに表情がそれを取り下げた。
は、といえば、「不二に似てる」といわれても自分のことになると鈍感で――愛情に鈍いと観月をからかってきた自分のことを決していえなかったと思い知らされただけ。
その日の朝、
「、裕太が、君のことを話したよ」
ロッカーで不二にあったら突然話をきりだされた。
何を企んでるの?と不二は無言の重圧で聞いているようだったが、もう綺麗なお姉さんもへったくれもない。
「あ、そうなんだ?観月と……ほら、手のことでけんか――じゃないけど、ほら揉めたっていうか……全面的に観月が悪いんだけど、それで……ね?あの後、なんかギクシャクしてるみたいで、観月は凹んでて気味が悪いし。円滑に進めばいいなと思ってカウンセリング役は買って出たんだけど」
後ろめたさなんてとっくのとうに吹き飛んでいたから、軽く答えて、
「観月と知り合いなんだって?」
聞かれことに、これまた軽く知り合った経緯を教えると、不二は「意外だったよ」と笑った。
ただ、その笑顔があまりにゆがんで見えたものだから、「観月がいるからね」と、名前を出して反応をうかがい、
「そう」
小さく呟いた不二の表情にようやく納得する。
――そうだ、知ってるんだっけ。事情は。
不二の気持ちは何となく読めた。
なのに、私は観月を悪役にはしたくなくて……聞いた。
この弟大好きっ子には、もう今更なんだろうけど。
――悪あがきくらい、いいじゃないか?
「不二、観月のこと嫌い?」
「そうでもないよ、酷いことさえしなければ」
裕太のことね。
これで確信。
コイツ、観月のこと怒ってる。相当な嫌い様。観月と関わることすら不可解なんだ。
「それ、本心だね。私もそう思うよ。でも意味は違うかな?」
コイツの怒りももっともなのでそう答えるに留めたけれど、私は一つだけ、弁護にもならないような曖昧なコメントを付け足す。
「しといて落ち込む駄目なヤツだから……悪役にもむかないのよ」
――反省は免罪符になんてならないけどね?
無理に笑ったら、毒気を抜かれた顔で不二と目が合った。
【感づいた】のは、その後。
授業が始まるからロッカーから教室に入って(不二も入る。当然だ)それから。
「そうそう、さっきの話だけど、《カウンセリング》なんて必要なかったみたい」
「ああ、裕太は騙されやすいから。……でも、それ、自発的?」
「うん。相談ごとは苦手だけど、観月が凹んでて見るに耐えなかったから」
「へえ。……でも、終ったんでしょ?関係は修復された。ならもう《君》がわざわざルドルフに行く理由はないよね?」
それは【警句】に聞こえた。
私の脳裏では『裕太がよく君のことを話すよ?』という言葉が舞った。
頭の内で並べ――すぐに予測がついてしまう。不二の危惧も、観月の警句も。
確かめ算は回想だけで十分。
裕太が無駄に赤くなるの、癖だと思っていたが、もしかしなくても……
「ねえ弟君、赤面症?」
自然に思えるよう「何だかこの間の試合やたら緊張しててさ。調子悪かったからそうじゃなきゃ風邪だと思って」と嘘を付け足して不二にばれない工作をして聞けば、
「え?裕太?……いや、知らない人間の前じゃ無表情なほうだけど?……本当?部活休ませるよう言っておいてほしいな」
ほら、やっぱり……。
* * * * *
後日、悪いけれど、本人との会話で反応を確かめさせてもらって……そのうえで内心了解しつつ思うことは【どうして?】の一言に尽きる。
多分単なる憧れだろうからそのうち納まるだろうけど。
相変わらず今も、私には《好かれた理由》がわからない。
「ん?」
誰がどう収集をつけるんだ?
私は彼を「好き」にはならない。
大切だと、彼らのように見守るスタンスはとっていいかなぁと思いはじめてはいたが……
「あれ?……もしかして、それももう許されないのか?」
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