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「寝ちゃダメだって」
言ってるそばから ことんと肩の重みが消える。
きっと、『あの子』が落ちたんだ。
「うわ、あぶねーっつーの」
見れば案の定、横でフォロー役……ブン太がそれをひっぱった。
羽がぱたぱた言ってる(重そう……手伝わなきゃ)
「……毎回ごめんね」
「気にすんなって。な?」
助けてくれる彼の方はとにかく頼りになるんだ。
だからついつい色々助けてもらっては迷惑をかけてる。
――……てそもそもの現況は『こっち』なんだけど。
再び見やるは、すーうすう寝息をたててる出来の悪い妖精さん。
――可愛いんだけどなぁ。
これでちゃんと「妖精さん」してくれてればいいのだが、エンゲル係数を上げるばかりだから困り者だ。(……ってエンゲル係数あげてるのは、ブン太の方?)
兎に角、この寝ぼすけさんときたら、食べるのも寝るのも大好きだし……役にはたつより、こうやってパートナー(なのかな?)の足を引っ張る方が得意ときている。
「う?あ?」
ねぼけ眼をこすって彼――ジロが起きた。
「なんだ、まだ朝……すー…」
「朝は普通起きる時間だろぃ!」
「あー…」
――寝てるよ、この子……
どうしようもない。
あきれた顔の私とブン太の視線がかち合う。
そのときだった。
「あー!!丸井君に、。ずっりぃ〜!!仲良ししてる!俺うらやまCし〜」
……起きた模様。
急に立ち上がったのか、肩にぽんっと重みがかかる。
羽の音なんて聞こえないほどのハイテンション。
――うーん……
起きたらおきたで、ジロはアレだ……
「静かにね」
「うっせーよ……」
かぶさる声に思わず線を向ければ、げっそりしたブン太とまたも目があった。
「ずっり〜!」
そうしてまたジロにやきもちをやかれるんだけど。
――たまには、静かな朝を過ごしたい……
望みはいつ叶うんだろうか。
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