妖精さんシリーズ     01> 英二&岳人改
容赦なく、横から鉄拳が飛んでる。
 とはいえ、手の持ち主は妖精さん。痛みは実質与えられないようなもんだ。

 ――それにしても、向日……それ、たたきすぎだろ。
 英二はおそるおそる主人の方を見た
 確かに、よくねている……

「そんくらいにしとこうって」

「んでだよ、菊丸」

「やりすぎたら食事作ってもらえなくなるじゃん」

「あ、たしかに」

 納得するのも早い岳人は、「んっしょ」とかけごえとともに、彼女のそばを離れた。

「にしても、こいつおきねーんだもん」

「昨日遅くまで遊んでたからっしょ。時間ももう少しあるし、もうちょい寝かせとくってのは?」

「それもそうだな」

「あーあ、それにしても何で」

(――よりによって、向日と主人が被ってんだろ)
 英二はこっそり横をみる、と、岳人も同じことを考えていたらしい。


「「ついてねーの」」


 別に相手が嫌いというわけじゃない。
 むしろ一週間で大分仲良くもなったし、バランスもとれてる。
 時折岳人の暴走がとめられなきゃ隣の家から滝がくるし、逆に困ってうごかずにいれば岳人が動いてくれるのだ。
 ――でも……
 こっそり思うのだ。

「俺だけのご主人さま、ってのにもあこがれるんだよなぁ」

 思ってるのはどっちもおなじ。
 だからこそ、の提案。

「勝負しよ?起きるまで後どれくらいかかるか」

 今日持ちかけたのはたまたま英二だというだけで、岳人が言い出すことがあるのだ(むしろ多い)

「あ?」

 柄の悪さを微妙にみせつつ、岳人が今日はなんだよ?という目をむけてくる。

「賞品は右肩にのっかる権利で。……うーん」

 多少考えて英二は声をあげた

「後十分!」

 右肩のほうが見てもらえる回数が多いのだ。
 そして起きてくるまでの時間も大体予想がついている。

「ああ、なら俺は十五分な?」

 岳人ものってきた。
 さて勝敗の行方は?
 そんな毎日……気にせずに、飼い主は惰眠をむさぼってる。

妖精さん……って……。詳しくはチェス頁をどうぞ。
ブラウザバックプリーズ。