店でうとうとしていたら、かちゃかちゃとなんだかヨクナイ音が聞こえた
……って言うまでもなくイキナリそれか……。
「何してんの?」
「いじってんの」
「どこを?」
「あー?いわれたい?」
分かってるんだよね。
だからといって静かにベルトを外されるわけにもいかない。
第一まだ準備中。
これから仕事もあるし。
「遠慮しときたいな……。」
――というか出来るだけ清くいたいんだけど?
でも相手が相手だからしばき倒すわけにもいかない。
「ねえ止めない?ジロ」
「やだ」
「あのさ……後で怒られるよ?」
忍足=世話係に。
「別にいいし……てか滝がいい」
――それは卑怯。
半分計算だと知ってるからこそ、話をスルーできない。
「…怒るよ?」
「………」
悪くない提案だと思わなくもないんだ。
成り行きでなら、この街じゃ大いにあることだし、そういう行為自体には疑問も感じない。
感覚が麻痺してるってこういうことをいうのかもしれない。
だけどね……
こっちは全てを知るのが仕事で、全てを把握しているから――。
――跡部も忍足もなんでこんな不毛なコがいいのかねー……
「俺はごめんだよ」
本心がどうあろうと。
求めようと焦がれようと、関係は認められない。
手が届くほど側に、いつまでもいたくないんだ。
「……ずっるいC!滝はなんでいっつも俺に――」
「途中までかまって、途中でやめるかって?」
そりゃ決まってるだろ?
面倒だからだよ。
君に嵌ると朝がこなくなる。
君にはまると夜が面倒になる。
「全て商売だからね」
そうとだけ哂う僕が、実は忍足と同じ(掃除系)だったなんて、君は知るヨシもないだろう。
いや知ってても、きっとうごきやしないね。
僕が詮索は好きじゃないと知っているから。
「んーしかたないから寝るー」
「そうすれば?」
そうしたら少しは静かになるだろう
僕も休めるかもしれない
ジロの寝顔は可愛いからきらいじゃないんだ。
――寝顔は、ね。
千石降臨中盤辺りの話。