歌舞伎町 路地裏事情〜滝〜(ジロと滝) 
   [2004年10月31日(日)ブログUP]

 店でうとうとしていたら、かちゃかちゃとなんだかヨクナイ音が聞こえた
 ……って言うまでもなくイキナリそれか……。

「何してんの?」

「いじってんの」

「どこを?」
 
「あー?いわれたい?」

 分かってるんだよね。
 だからといって静かにベルトを外されるわけにもいかない。
 第一まだ準備中。
 これから仕事もあるし。

「遠慮しときたいな……。」

 ――というか出来るだけ清くいたいんだけど?
 でも相手が相手だからしばき倒すわけにもいかない。

「ねえ止めない?ジロ」

「やだ」

「あのさ……後で怒られるよ?」

 忍足=世話係に。

「別にいいし……てか滝がいい」

 ――それは卑怯。
 半分計算だと知ってるからこそ、話をスルーできない。

「…怒るよ?」

「………」

 悪くない提案だと思わなくもないんだ。
 成り行きでなら、この街じゃ大いにあることだし、そういう行為自体には疑問も感じない。
 感覚が麻痺してるってこういうことをいうのかもしれない。
 だけどね……
 こっちは全てを知るのが仕事で、全てを把握しているから――。

 ――跡部も忍足もなんでこんな不毛なコがいいのかねー……

「俺はごめんだよ」

 本心がどうあろうと。
 求めようと焦がれようと、関係は認められない。
 手が届くほど側に、いつまでもいたくないんだ。

「……ずっるいC!滝はなんでいっつも俺に――」

「途中までかまって、途中でやめるかって?」

 そりゃ決まってるだろ?
 面倒だからだよ。

 君に嵌ると朝がこなくなる。
 君にはまると夜が面倒になる。

「全て商売だからね」

 そうとだけ哂う僕が、実は忍足と同じ(掃除系)だったなんて、君は知るヨシもないだろう。
 いや知ってても、きっとうごきやしないね。
 僕が詮索は好きじゃないと知っているから。

「んーしかたないから寝るー」

「そうすれば?」

 そうしたら少しは静かになるだろう
 僕も休めるかもしれない
 ジロの寝顔は可愛いからきらいじゃないんだ。
 ――寝顔は、ね。 


 千石降臨中盤辺りの話。

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