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■ カラット
女の子にフラレタことはある。 ******************************
試合帰りに見た亜久津と彼女に、適わない気持ちにさせられた。 「俺……」
きついよ。めちゃくちゃきつい。
負けたことは堪えても、自分の内側で転化できる。
理由も無くスタート地点で決まったこと。 優紀ちゃんがダイヤモンドだとして、その宝石は何カラットなんだろう? 「手に入らないから綺麗なのかな?」 事情を(たぶん)悟り始めたうちの部長さんにきくと、 「きついならやめろよ?」 南の言葉が身にしみた。 「やめたい」
やめられるもんならとっくにやめてる。 「好きなんだよ」
吐息のような声が漏れた。 「じゃ、言えよ?」 南は動じない。 「分かってていってるデショ?」
俺が好きな女性。
理不尽だ。 「まあな。でも憧れならそこでストップ。泣いておしまいなんだろ?」 知ってたのか?という疑問より、その後の方に視点が行った。 「そうか」
何だか南がまた何かヒントをくれてる? 「ストップ」 だからちょっと考えてみた。 「南君に質問。本気って何ですか?」 「さあ?」 「……わかんね。でもよ、ダイヤモンドが何カラットでも欲しけりゃ欲しいんだろ?」
うちの従姉が言ってたけど――南はどうでもいいたとえを出してくる。 「手に入らなくても?」
女の人は謎なのだと(自分で花だのアクセだの上げて他の女の子で【色々と】だまくらかした時期は棚にあげて)唸ってみる。 「違うのか?」 また真正直に声を投げてきた。 もっと考える。
どうだろ? 「……違わない」
うん。 ****************************** そのダイヤモンドは何カラットなのだろう?
実はふと、本気で手に入れようとしたら?と疑問を覚えたことはナイショにしとく。 「ガキじゃねーんだよ」 くそっ
記憶に残るあの女性(ひと)の影に悪態をついた。 E N D ■ BACK ■ |