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■ マリアはいつも庶民派だから 「なあ千石。お前のマドンナってどんなんよ?」 と、馬鹿なクラスメイトに聞かれた千石はこう答えるのであります。 「庶民派でマリア」 ****************************** 馬鹿じゃね? マドンナって何だよ? 「鬱陶しいから、愚痴ってんな」 ボケ。
珍しく屋上に行ったら、ますますむかつく人間を見つけて(でも今は同士になれるかと思って)近づいた。 「お前なら分かると思ったんだけどな」 「馬鹿じゃねーのか?」 「そうそれ!そのノリ!」 欲しかったのは!
言ったらすんごくいや〜な顔された。(密かに快感) 「で、てめぇ、何て答えたんだよ?」
よしきた。 「庶民派でマリア」 馬鹿にした目に気づいてか、あるいは心を読まれてか、亜久津は不機嫌そうに「ああ?」と声をあげた。 「じゃ、あっくんは?」 「…………マリアって柄か?」
無意識に呟いたのか、こちらに向かったのことか分からなかったけど、コメントはしない方が打倒かなと直感で悟る。 ならそれって結局一人しか指してない。
俺に対する疑問なのか? 「あーあ、聞くんじゃなかった」 「ああ?」 「だって、あっくん答えてくれないんだもん」 「庶民派でいいんじゃねえ」
答えたのもやっぱりむかつくからダンマリを決め込んだ。 「……だよね!庶民派のが俺好き。超人じゃなくて、お化粧ばりばりじゃなくって、無理しないで片意地張らない方が人としていいと思うわけなのだよ」
どうせしゃべんないからなぁ。 「うるせー」
そう。 「でさー帰ると台所でねぎとか切ってて、たまねぎだったら泣きそうになってて、それでも笑って『お帰り』とか言っちゃうの」
どうよ? 「…………」
何想像してんだよ?
「……………俗物すぎる」
声があまりに沈んでて、あんまりに真剣に考えた結果のようだったので、思わず凍った。
結論。 でもあのマリアはいつも庶民派だから。 ****************************** 「なあ千石。お前の好みのタイプってどんなんよ?」 「えー…俗物でもいいから庶民派なマリア様」 「は?」 努力してでも、憧れより現実が欲しいんです。 「気持ちいいのも現実だけだし、俺男だからグッとくりゃ後は問わないの!」
でも、『げへへ』笑いとかされると、あの女性はそんなんじゃねーんだよ、お前に語るなんて勿体ねーんだよってあっくんの口調真似てでも言いたくなるけどな。 E N D ■ BACK ■ |