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■ ナカ どんなに思っても俺は子供で、でも彼女の中から生まれたなんてありえなくて……。 ****************************** 「…ぁっ……」
しゃくりあげる声が耳を刺激した。 「もっとないて……?」
女の子は好きだ。
今は余裕あるからんなこと考えてんだよ。 「きちんとっ……シテよっ……」
ああ、そうだね。 ****************************** 「てめぇ、どこでヤッてんだ」
屋上の貯水タンクの上って、いけるんだ。 「どこって?」
女の子はさっさと逃げちゃったから俺一人。 「ここ」 「ザケてんのか?」
なんでお前が怒るんだよ。 「あっくんは据え膳きらい?くわねーの?」 「……ちっ……」 「やっぱくうんじゃん」
てか、呆れてるだけだろうね。 「おい」 見透かされてるのは、 「なら誰でもいーじゃねーか」 とっくにしってるけど。 「さあね」
これ以上殺伐とした会話交わす気はないよ。 「ちっ」 舌打ちが聞こえても振り向かない。 ******************************
放課後部活に出た。 あっくんは居なかった。 帰りがけに優紀ちゃんの横に並ぶあっくんを見つけた。 「あっくん!」
すっげー嫌われるな。 「あ、キヨ君だ」 手を振り替えしてくれたのは予想通りカノジョの方で、あっくんは嫌そうに顔をしかめた。 「ガキのふりしてんなよ」
ゴメンネ。 「だって俺子供だもん」 「あはは。二人とも、いつも仲良しね」 優紀ちゃんは可愛く笑った。(お決まりの文句で!!)
おい、あっくん。 「優紀ちゃんはいつも可愛いね」 「あら、ありがと」
軽く流すなよ、ねえ。 「あーずりぃ。俺も優紀ちゃんの隣」
【ガキ】を続けて、すぐにサイドチェンジ。 睨むライバルを無視して、俺は可愛いキヨ君を演じ続けた。 そこに通りかかったのは…… 「あ……」
女の子。
向こうは意味ありげに優紀ちゃんの方を見て、それから何もなかったように俺に目を向けた。
同情されたくねー。 俺は手で制止して、どう考えても一回りは年の離れた彼女に笑った。 「こんにちわ」 最初ナンパしたときみたいに、子供仕様の笑顔で。 「こんにちわ、清純君」
あら?名前言ったっけ? 「こんにちわ、清純君の従姉です」と。
うそつき。 苦い思いで、曖昧に笑顔を浮かべたら、 「ごめんなさいね、すぐに済むから。直接話したくて」
探したのか。 「子供が出来たからおめでとうって言ってもらいたくて」 「あ……」「え……」
と、声を漏らしたのは俺とあっくん。 「安心シテ(君の子じゃないから)……相手、とってもいい人だから……」
ああ、そうか。 ちぇっ……。 ――……ん?ちぇって何だよ、俺。 「ただ、まだ言ってないんだけどね(相手を疑われるかもしれないし)」
優紀ちゃんは「あら、病院帰りなんですか」ととぼけたコメントをしてる。 「あんまりなかったから、不安になって……」 と、これは優紀ちゃんへのコメントだけど、前に付く単語とか補えばきちんと俺へのメッセージだった。 【あんまり(本命とはシテ)なかったから、不安になって(るけど、でもそれでもいいって)】
深読みしすぎかもしんない。
そうだね。やっぱ、そうだよな。
あー…… 「大丈夫」
強い調子で言った。 「母は強いのよ。ナカにある命を大切にね」
綺麗だったから、見ていて切なくなった。
子供が宿るナカ……。
でもって、そんなときでもなお、触れてしまった手に移る優紀ちゃんの熱がおさまらない自分が一番痛かったりする。 「じゃあね」 「うん、また(もう会わないけれど)。お幸せに」
ぺこりとお辞儀して、俺らは彼女と別れた。 あっくんの隣、ちょこっと母親してた優紀ちゃんが手に終えなくて、感情を持て余しながら俺は途中まで荷物もちを手伝った。 ******************************
ナカに潜ってしまいたい。 「あっくん、可哀想。」
帰りがけ、悔し紛れに返す。 「進化中だから俺はいつか何とかなんの」 「あ?」 そうとでも思わなきゃやってけないね。 ******************************
そういや、血つながってんの? E N D ******************************
リク用にかこうとしてえぐくなりすぎた却下作。 ■ BACK ■ |