雲雀に関する、雲雀本人のちょっとした思惑

雲雀恭弥という人間は大概誤解されている。





その1、勤勉な風紀委員であること


自分にそれを課してしまったからそうしているだけで――何の不満もないのだが、実際朝一番で学校にやってきて、チェックをするなんてことは面倒この上ない。
雲雀はそういうタイプの人間である。

マジ面倒なんだけど、と漏らそうものなら草壁はまだしも下の連中の「俺がやりますよ」アプローチを相手にもっとうざったいことになるのも、目に見えていたから

「僕は仕事がある。――草壁、やっといて」

と、任せることにしたが、実際自分が毎日するという気はない。
ただ風紀を乱すやつをかみ殺したい気持ちだけは本物だ。必然的に目に着いたゴミを全部処理するより、これはこれで、一括校門チェックは楽にしてくれているのかもしれない――雲雀の中ではそのくらいのことだ。

誤解されている、と思う。

「委員長、次の風紀チェックは……」

「――月曜」

――しないっていうのもしゃくだし。
完全に任せておくのはおくで、ひきしまらず「やったのにこのざま?」とイライラすること請け合いだ。

「あの、さしでがましいことを――」

とわかっているなら言うな?
そう思うので、草壁の声はすべて無視した。

「たまには、僕がいかなきゃね」

やはり誤解されている。いるのだが、外側からいえば……たしかに勤勉な風紀委員なのかもしれない。

ちなみに、そんな状況だから面白い赤ん坊、ことリボーンが

「お前、使いものにならないって言う割によく、あんな生真面目なのまとめておけるな」

なんて感心したように呟いていたおり、雲雀は、

「ああ……なんで僕の言うことに従うんだろうね。そもそも並森の風紀をまもるために自主的な行動を取ろうにも弱すぎるにほどがある。120%で毎日うごけないっていうんなら何のためにやってんだろうね」

なんて感慨もなさげに、吐き捨てて

「……結構酷ぇな。それでこそ、雲に相応しいが」

などなど感心されていた。





その2、組織(群れ)を作ったということ。


「なあ、風紀って群れてねーのか?」

これも、誰もがこっそり考えていた疑問だ。
あっさり聞いた山本に周囲は軽く凍る。
そんな空気に気付かない大物っぷりをみせる山本にはるのが、雲雀だった。
雲雀は、風紀=群れとは考えていない。
それどころか、そもそも

「風紀(うち)?……まあ、蹴っても踏んでもついてくるストーカーが多いが、戦いたいときには悪くないから」

だから放置。→そうしたら、勝手にまとまった。
……と、どうやら、そういうことらしい。

「むろん、並森に対する本気だけは、問うけど」

風紀委員は使えてナンボ。何となくいる人間など使えない人間に他ならないからだ。

「女王様かよ、おい」

などと獄寺が突っ込みをいれても何食わぬ顔でスル―できるのである。
「クイーン。まあ、トップではあるかな」なんて考えながら。(むろん、口に出すなど柄にもないことしない。基本自分が分かっていればいい)
ちなみに、ナイト役が草壁ということもない。

「あれは、まあうざったいけど、使えるんなら使おうと思っただけ」

酷いいいようだが事実。
草壁も草壁で受け入れているから仕方があるまい。
群れるのはまっぴらごめんなので、これ幸いと組織(した)も全部まかせているわけである。
よって、雲雀自身は組織を作った気も運営する気もなく――なにものからも自由なのだ。

「使えるものは使うのな」

苦笑しながらいう山本をのすくらいに、それは

「当然」

ということ。風紀委員をまとめているのが雲雀である、というのは厳密には誤解だ。雲雀はあくまで象徴にすぎない。実質は、草壁、なのである。




→その3に続く(らしいよ?)

すげえ落書き。