File:01   オープニング   〜 SIDE K・SENGOKU

「へえ、君も来たんだ」
 
 正直なところ、意外だった。
 だって手塚君ってソウイウタイプじゃない。
 悪いこととは無援……

(――ていうか、正義の味方側だよね?)

 十中八九、事情を持ってだろうが、軽く首をかしげて聞くと眉間のしわが増えた。
 「何も聞くな」と無言で継げられてしまったようだ。

「アーン?千石、お前知ってんのかよ?」

 あーあ。
 そうそうに跡部君に目をつけられちゃって。
 ていうか、たぶん気にいったんだろう。
 本能的に好きなタイプだ。
 生真面目で、才能溢れて、人としては不器用=弄りやすい。
 でも俺はわりに苦手なんだよね。
 冗談わからないのがキツイ。
 此処に来たのがいっそう、あのお人よしな道具屋、南だったらよかったのに、とすら思う(ぜってーむかないけど)

「聞いてんのか?千石よ」

「わかってるてば。
 敬意を知りたいんだろ?」
 
 彼と俺の。
 そんなの言えるわけがないのに。

「単純な話だよ」

 そうだ、ソレ以外の話なら簡単なんだ。
 なぜって――

「跡部君。その人、手塚だよ」

「は?」

「……やっぱり分かってなかったんだ」

 だが、薄々とはいえ好みを嗅ぎ取ってる辺り、彼のインサイトも優秀といっていいのか。
 この姿じゃさすがの俺も気付かなかった。
 それも、もしも仕事のとき見かけていなかったら、の話……。

「ナニカあったみたいだけど、手塚君、でしょ?」

 彼は静かに頷いた。


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すんごいとこでパス

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