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File:04.5 閑話 〜 SIDE K・SENGOKU 跡部に話したのは、すべての始まり――不二の電話からの一連のことだ。 ********** 〜手塚の話〜*********************分かっていたのは翌日に控えたプロ転向――大会への出発と、見送りがてらの同窓会。 先に海を渡ってヨーロッパにいるリョーマ以外、全員の参加表明がなされ、朝から楽しみにしていた。 様子が怪しくなってきたのは昼過ぎのことだった。 夕方の集合まで大分あるからと、たちよった店で携帯が鳴った。 『手塚、今どこにいる?』 不二の声に、ビックリしたのは話すのが実に数年ぶりだったせいだけではない。 「何だ?何かあったのか?」 『え、あ……英二が……英二が戻ってこないんだ』 「子供じゃあるまい。何処に行ったか分からなくとも、時間になったら現れるだろう」 そうはいったがいいが、何となく嫌な予感がした。 「乾に電話しておく」 『そう、だね……。ごめん、急に。大石の心配性が僕にも移ったみたいだ』 「ああ」 『じゃあ五時に』 「河合寿司だな」 電話を切る。 「国光、連絡だぞ?竜崎先生からだ」 先に集合前の呼び出しを喰らったのだ。 『悪いが、こっちはまだ仕事があるからね。今日いけるかすらわからん。先にきてくれんか。渡したいものもある』 こういわれてしまっては断われない。 そうとしかいえず……また、いったら言ったで律儀に他の事はせず家を出た。 『英二が誘拐された』 「馬鹿な……」 作戦会議を開いている最中、不二は俺に『一先ず明日の支度だけ先に終えてきて』ともう一度メッセージを送ってきた。 ************************************************************** 「自宅に戻ると祖父がいたが、警察関係者にいっていいものかどうか判断に困ってな。俺は結局黙っていた」 「ほお」 「だが、おかしなことに祖父は無言でディスクを差し出して……」 「ソイツを俺ら(組織)が狙ってたってわけか」 「ああ。気付けば……追われていた」 (あの影は……。) 心あたりがあるが、黙り込む。 (よもやとは思うが……) 可能性は否定できない。 だが、千石の方はといえば、明らかに跡部に対しては甘い。 「千石が教官になるかもしれねーが、甘くはない。それに、ソイツは伏せておいた方が無難だな」 出て行く跡部に、 「何とか此処を出る方法はないのか?」 声を投げれば、 「抜け出す方法を知ってるやつなら知ってる」 可笑しな解答が返った。 「千石だ」 それなら跡部も出たいといえばいいだろうに。 |
先に跡部の事情=外伝側かな、次は。